札幌ハートセンター

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Dr Fujita's blog. Enjoy it

2008年7月12日土曜日

勉強になりました。

昨日、PCIマスターズという勉強会が札幌でありました。なんとか、時間を作って参加してきました。、豊橋ハートセンターの鈴木先生の講演が印象的でした。

CTOの治療は、患者さんにとって、メリットのすくない手技なので、デメリットをあたえては、いけない。それなら、CTOを失敗したほうが、まだいい。 言い切り。
腎臓が悪い人に、CTOを治療するために、造影剤を大量に使って、腎機能を悪化させたり、合併症を起こしたりするのは、最悪といってました。

本当に同感です。メリットデメリットを考えて、CTOを治療する必要が本当にあると思っています。そして、患者さんの背景を考えて、その将来を見据えて、治療する必要があるわけで、極端なことを言うと、単に造影剤の量や手技時間で、CTOの治療は、するべきではないとするのも、おかしいと思います。
CTOの治療は、やはり造影剤を必要なことも多いですし、技術も必要です。なにより、PCIの基本が詰まっていると僕も思っています。
とにかく、患者さんにとって、どうしても、やらないといけないときは、どのようなことをしても、がんばらないといけないと思いますが、多くの場合はメリットの少ない手技なので、そこらへんのバランスでやる必要があると思います。

いつも、患者さんには、僕はいいます。いまのカテーテルの技術をもってすれば、ほとんどの病変は、カテーテルで、治療をすることは可能です。でも、その治療をうけることによる短期的および長期的なメリットデメリットを話して、そして、一生自分が責任をもてるかどうかで、治療を選択するようにしています。
今回の鈴木先生の話は、いまの自分のように開業してから聞くと、心に響き、感動しました。 鈴木先生のように考え、患者さん第一その次に冠動脈というふうに考えて治療しないと、患者さんからの信頼は得られないと思います。
特に、我々カテーテル治療医は、トンネル工事やさんといわれることもあります。そのトンネル工事の技術も磨くことは、最低限のマナーであり、とても重要なことです。そして、その技術にみあった、トンネルの設計図、そしてトンネルの必要性を考えていく指揮者としての考えも、常に必要であるとういうことです。

やはり、鈴木先生はすごかった。

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