札幌ハートセンター

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Dr Fujita's blog. Enjoy it

2009年4月28日火曜日

DPC

診断群分類包括評価(しんだんぐんぶんるいほうかつひょうか)は、医療費の定額支払い制度に使われる評価方法。DPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)に基づいて評価される。

なるものが、病院に導入されています。
病院経営的には、ムダなことをしなければ、しないほど、利益がでます。

最近、感じることは、DPCになると、入院してカテーテルをしなくてはいけなくなること。それも3日間くらいの入院をさせられる。それも、利益がよくなるからです。
そして、カテーテル治療が必要になれば、一度退院して、また入院しないといけなくなります。そのほうが利益がいいからです。

最近も、患者さんで、カテーテルで3日間入院して、3本の血管がつまっていて、治療をすすめられたが、今回は一回退院しないといけないといわれて、退院して、日をおいて、再度治療のために入院することになっている患者さんが、当院に治療目的で紹介されてきました。
うちなら、カテーテル入院がなく、外来でCTAをして、カテーテル治療のために一泊二日で、2回の入院で治療が安全にできます。DPCの病院よりも、はるかに全体の医療費を抑えることができます。
医療費を抑えて、健全な経営をするためのDPCが結局、収益のいい入院を患者さんに押しつける形になっています。そんなことをしていたら、患者さんからの信用を失うと思います。
いつも思うのですが、患者さんが最大優先であるということが、通常の経営と違うところです。DPCで、生き残りをかけていく病院が多くなればなるほど、このような弊害が大きくなるような気がしてなりません。
でも、それは逆に僕にとってはチャンスなんですが。。。。。  ちょっと寂いしい気がします。

2 件のコメント:

yuzu・p さんのコメント...

DPCは厚生労働省のHPの検索で、偶然見たことがありました。また、他でも批判めいた記事も出たりしていました。アメリカなどは、医師は保険会社との戦いだと本に書かれてありましたが、入院日数が短いほど評価されるようでした。どちらにしても、いざ治療が必要になった時、仕事を持っていれば少しでも入院日数が少ない方が、休暇を取るのも短縮されて助かります。多くは治療の数日前から入院して、一日にこの程度の検査なら、入院するのも時間がもったいないと思う事もありました。患者側にしたら、大きな病院なら検査も一人にばかり集中して出来ないから、日数のかかるのは仕方ないと言う見方もあるようです。CT等、出来うる検査を先に外来で受けられるのは、大変ありがたいですね。

rotaman さんのコメント...

DPCは、本来無駄を省く医療を展開することが目的ですが、そのために、本来必要な検査をしにくいために、外来でやってしまうとか。カテーテルなどは、入院してやったほうが、点数が高くとれるなど、の病院側の収益のメリットがあります。
でも、カテーテルなんかCTAを外来ですれば、いりませんからね。
DPCの盲点だと思います。
いつも思いますが、医療の原則は、必要なことを最小限にして、ちゃんとした医療をすることで、収益をあげることが重要であった。国の政策に左右されて、このほうが利益がいいとかいうような経営的な話は、医療にはそぐわないような気がします。