札幌ハートセンター

札幌ハートセンター
Dr Fujita's blog. Enjoy it

2012年2月12日日曜日

腎動脈狭窄

1)腎動脈狭窄に対する保険が使える
2)genesisステントという大変便利なステントが使える。保険使用基準では、有症状の腎動脈狭窄で、腎動脈が50%以上の狭窄で、PSV1.8以上もしくは、圧格差20mmHgという基準が示されたこと。
3)腎動脈エコーが年間6000件できる。
4)冠動脈CTA時に造影剤を増やさずに、一緒に腎動脈もスクリーニングできるようになった。

以上のことから、多数の腎動脈ステント術をしてきています。PCI1800例中300例ですから、比率からいうと、PCIの17%ということになります。腎動脈エコーの約5%ということになります。

この比率からは、さほど異常さは、感じませんが、数から異常さを周りには感じるために、もっと客観的な指標での腎動脈狭窄の評価がしたかったところでした。
どうしても、PSVにしても、人の手が関与しますし、症状については、血圧の変動や、心不全や、多剤の内服などは、腎動脈狭窄がなくても、おき得ることです。治療をして症状がとれた人もいれば、かわらなかった人もいます。

そこで、やっと腎動脈のFFRが保険適応になりましたので、これからそれで評価をして、加療をしていきたいと思います。数少ない文献や、発表によるとFFRによる加療では、PSVと血管造影の所見よりは、ステントの植え込みは少なくなり、不要なステント植え込みを減らせそうです。

いままで圧格差をとろうと思っても、一泊ずつの血圧の変動が激しいことなどから、むずかしかったこともあり、FFRが欲しかったところでした。

FFRの測定と、パパベリン30mg後のFFRを測定していきたいと思います。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

高血圧は腎臓の病気から来てるかも知れないとしたならば、それはどんな検査で解りますか?

rotaman さんのコメント...

腎血管性であれば、エコーや、MRI や、CTが早期発見には有用ですね。
腎実質性であれば、尿たんぱくなどの尿の検査や、腎機能検査でわかります。