札幌ハートセンター

札幌ハートセンター

2012年9月30日日曜日

PCIに必要なスキル

技術的な問題もありますが、それ以外の要因として、瞬間的な状況判断力がとても重要です。狭窄があるところのみならず、全体の冠動脈の状況を把握し、患者さんの心臓を把握して、患者さん自体の全身を把握していかないといけません。それから、治療の組み立てをする必要があります。
今回のライブに参加させてもらいました。それを再認識しました。

この能力が長けてくると、いわゆる視野が広くなり、透視画像をみながら、右のモニター状況、左にある患者さんの顔つきは、雰囲気も確認でき、すこしでも異変があれば、察知することが可能になります。このような幅広くなにか変という感覚を磨くことが、インターベンションでも、手術でも必要だと思います。

このような能力にすぐれている人は、街を歩いているときに、知り合いを先に発見できます。よく、知り合いを街でみるという人はこの能力がたけています。いつも街で知り合いに声をかけられる人は、この能力が弱いので鍛えたほうがいいです。

2012年9月26日水曜日

加藤先生のCTO

本日2例。

1例目は、LADのCTO症例であり、 septal直後からCTOであった。コラテラルは、DXへのPLチャンネルと、RV ブランチからのRCA→LADであった。RVブランチのコラテラルはシオンが通過しなかった。
通常どおりアンテグレードからのスタートです。IVUSガイドが前提ですので、8FRXB4SHを使用しています。Sepにワイヤーを通過させて、そこからの「IVUSガイドでLADにワイヤーの通過を試みるも、IVUSガイド、パラレルもgaiaが通過せず、2mmバルーン後にパーフォレーションあり、心嚢穿刺で回復。その後に再度IVUSガイドで慎重にアンテから探るも、コンクエストを使用しても、パラレルも通過しなかった。大きなseptalをしっかり広げてステントをいれて、治療する方向で、distal septalへのシオンブルーをいれて、septalのKBTをする予定でクルセードをseptalにいれたら、sion blueが ipsilateral septal channnelからLADにワイヤーが勝手に通過。その後は、Reverse CARTで治療ができた。

みえないコラテラルに勝手に通過してしまった。PCIの神様が降りた瞬間でした。
合計6時間です。

こんなこともあるんですね。

症例は、bilataral ITA CABG後の患者さんで、RITAが#2につながっており、#3でCTOになっています。
コラテラルACから3本と、PL1本。 ACの真ん中をSION corsairの尺取で、通過させて、あろは、reverse cARTで成功です。2時間弱で成功裏です。


sion wireのパフォーマンスを堪能です。

2012年9月23日日曜日

ホスピタリティ

この言葉は、心からのおもてなしや、思いやりと訳されます。

形か行動などで示すマナーは、相手を不快にさせない最低限のルールであり、そこに心がこもると、ホスピタリティになります。相手をいかに心地よくさせるかということになります。

それは、対価を求めての行動ではなく、おもてなしを重要視し、結果として対価が得られるという考え方です。そのなかには人間性、個性、感性がとても、重要視され、それを駆使して相手を思いやり、もてなすことが一番重要しされます。

このような行動は、実は日本人が一番得意とする阿吽の呼吸ということにも通じると思います。

みんなが感性豊かに、ホスピタリティを実践できる施設にしていきたいと思います。

2012年9月21日金曜日

新患者24名

紹介状あり、9名で、なしが15名でした。外来も100名近くあり、鹿島先生がんばってくれました。そして、カテーテルも無事終了の報告です。 カテーテル内容、治療方針、決定など細かく報告が鹿島先生から来て、僕がいても、いなくても、いつもと同じような治療方針で、治療が可能になっています。微妙なところは、電話がたまにありますが、鹿島先生とは、意思の疎通は完璧です。

自分がいないときでも、SCVCがいつもと同じように動けることが、僕にとってSCVCにとっての次のステップになるのです。

新患者さんのリストや、病院の日報は毎日メールで添付されてきます。そして、なにより詳細な報告が鹿島先生からメールであります。この流れをどんどん部下の先生に権威譲渡していきたいと思います。

僕が作り上げたシステムを、鹿島先生以下が引き継いでいってくれることが次のステップのためには必要なことなのですが、順調に進んでいると思います。少なくとも、去年よりは進化です。

2012年9月18日火曜日

気配り

学会でフランスにきています。
昨日、ル・ムーリスという、宿泊しているホテルの、有名な三つ星レストランで食事をしました。

食事は当然でしたが、気配りが素晴らしかったです。こちらの食事の空き状況をみて、素早く動きますし、Gaswaterも、なくなるまえに注ぎにくる気配りです。

それ以上に感動したのが、この写真を取ろうとしたときに、目の前をウエーターを通過するのをまっていてくれました。それも、なにげにです。自分たちの担当であるならば、当然かもしれませんが、他のテーブルにものを運ぶ途中の他の担当のウェーターさんが、このような気配りをしていることに感動しました。

自分の担当のみならず、ル・ムーリスという、レストランに来ているすべてのお客様に感動を!!!という精神を感じました。

我々も学ばなければいけません。

2012年9月15日土曜日

エクソシール

コーディス社から新たな止血デバイスが発売されました。

このデバイスは、血管内に異物が入らずに一ヶ月で生体に吸収されます。エクソシールの印象としては、手の止血の補助デバイスという感じです。当院では5分間の手での止血で止血確認後に、テープ固定のみで3時間安静としています。

いままでに、アンジオシールや、クローザーなどの止血デバイスがありましたが、この2つに関しては、単独での止血デバイスであり、異物が血管内に入るための問題などがありました。

一つが感染です。とくにクローザーでの糸への感染は大きな合併症を起こします。ひどいと、血管にも感染をして、外科的な切除が必要になることもあります。
もう一つが後出血です。手技が終了後に、止血されたと思っていたのが、数時間後に突然の出血をきたします。そのときに、後腹膜に出血されると大きな合併症になります。

感染や、後出血の頻度は少ないですが、必ず起きます。その合併症がいやで、当院ではすべて手による止血としていました。止血デバイスは使用禁止にしていました。

エクソシールが止血デバイスというよりは、止血補助デバイスという形で手の止血の補助剤となっている感じが良いです。あとは、止血後の傷が膨らむこともなく、傷が大変きれいです。

カテーテルインターベンションなどの、低侵襲的な治療で、治療の閾値が低い治療の原則(一泊二日で帰れるような治療)は、合併症を絶対に防ぐことだと思います。治療自体の成功率は限りなく100%に近いのに、合併症により、さらに重篤な状態にしたでは、論外です。

ということで、カテーテルインターベンションでは、止血デバイスは使わないというのが、当院の方針です。エクソシールの経験でどうかわるか考えていきたいと思います。

ただし、通常は当院ではTRIですので、使うケースは一日2−3例くらいしかありません。

2012年9月12日水曜日

他病院で、バイパスもPCIも無理

といわれた。LMT TVDの高齢者の患者さんが、無事手術が終了です。
LITA LADとSVG RCA LCXですが、年齢からは、SVGで十分だと思います。

無事手術が終了し、元気に自宅に帰れることを祈ります。

通常は、術後造影をするのですが、前の病院でのカテーテルのトラブルおよびトラウマがあり、CT造影としています。

2012年9月11日火曜日

クオリティー基準

大好きなディズニーの本にかかれていることです。

これは、人々を幸せにするために、職員がとるべき行動基準です。

安全→ゲストへの配慮→ショー→効率の4つからなり、指標が対立するときは、左側の上位のものを優先するという決まりがあります。

これは、医療でも同様です。安全→患者さんへの配慮→治療など→効率です。

大切なことは、効率は一番優先順位が低いことです。効率よくするために、患者さんをおろそかにしたり、危険にさらさせてはいけないという当たり前のことですが、それをいつも肝に命じなければいけません。

2012年9月8日土曜日

FFRガイドCABG

狭心症の方です。冠動脈cTAでは、LMTに著明な石灰化と狭窄があります。LAD、LCXにも石灰化があります。

右は50%くらいでした。

造影では、LADは75%以上の狭窄があり、ITAでのバイパスとしています。HLはFFRで0.93  LCXは、0.82(ワイヤーが奥まで入らず、波形は矩形波になり、あきらかなflow limitを呈しています。)

以上から、LADとLCXにITAバイパス、HLと右は経過観察としています。

FFRは、もともと虚血の診断の一つとして、0.75というカットオフがありましたが、FAME試験で0.80以下でのインターベンションの必要性が証明されていますので、バイパスに関しても同様に考えています。その意味において、FFR0.8以下での血行再建の意味と内胸動脈グラフトの開通性の担保は別問題ですが、すくなくとも、見た目でバイパスして、flow limitがないところにバイパスしてバイパスがだめになるということは避けられると信じています。データーの蓄積が大切だと思っています。


0.82の枝でバイパスをする理由は、ワイヤーが奥まで入っていないにも関わらず、さがっていることと、将来の進行分を考えてバイパスとしています。

CTで見る限りは、石灰化はLMTに強く、これをカテーテル治療でした場合の慢性期の成績はロタブレーターをしたとしても、再発の可能性は否定できない。治療は可能ですが、長期成績を考えるとバイパスがいいと判断します。そして、2回目のバイパスはないので、ITAを無駄なくしっかりつなげてもらうためにFFRが必要だと思っています。

多湖看護顧問

以前にも、前職場で、この看護婦長はすごいと書いた多湖さんと久しぶりの再開です。
多湖さんとは、僕が一年目の研修医の頃に、徳洲会の婦長として入ってきたからの仲です。眼力がはんぱなく、白石徳洲会病院時代には、看護婦さんをたくさん集めてさすがという采配でした。東徳洲会時代にも、看護部長として復活してもらって、新病院などがんばってもらっていましたが、僕も辞めることになって、看護部のことでは迷惑をかけてしまいました。

それから、縁あって、いま狩野看護部長からの紹介で、看護顧問として指導を受けています。金曜日にくるのでなかなか会えなかったのですが、久しぶりの再開です。

5年ぶりくらいなので、すっかり年をとったと思ったら、東徳洲会時代より元気でした。

札幌ハートセンターの成長ぶりを褒めてもらえました。一緒にこれから、看護部のことについて、職員のためにがんばってもらえそうです。

平取での医療講演

救急の日のイベントとして、平取で医療講演をさせてもらいました。

平取国保病院で外来をさせてもらっている関係での講演です。

地域の先生方とも挨拶できましたし、札幌ハートセンターの宣伝もできました。

なにより、心血管ドックの有用性を説明させてもらいました。

僕のやりたい仕事に、心血管ドックの啓蒙活動です。それで心臓突然死を減らしたいと思っています。早期に動脈硬化をみつけて、生活習慣の管理、動脈硬化の管理をして、それが突然死を減らせたら、最高です。

最後に古い友人に数人会えてとても、嬉しかったです。

2012年9月7日金曜日

週間ポストに院長がのりました。

ゴットハンド外科医として、道井院長が南淵先生と一緒にのりました。
札幌ハートセンターの名前が広まります。
感謝。

2012年9月5日水曜日

週間朝日にのりました。


北海道でのランキングです。心臓カテーテル治療で一番、カテーテルアブレーションで2番です。来年は、外科、アブレーションとも一番になれるような気がします。

皆さんに感謝です。

2012年9月4日火曜日

リスクの管理

医療においてのみならず、リスクの管理はとても、重要です。

ミスなどが起きたら、1)原因を深く追求すること2)多重に事故防止の方法を考えることなどが挙げられます。

そして、一番重要なことを、そのような情報を共有して、かつ繰り返し確認をすることです。
ミスがおきて、その対策ができたが、その対策自体の確認が時間とともに、されなくなり、かつ人が新しくなり、同じミスを犯す。これを防ぐことが最大の効果があがると思います。

ミスや事故のあとの対策を当院では、チェックリストという形で、作成をし、それをいろんなところでみんなの目の届くところに貼ってもらっています。

それをみんながしっかり意識をして見てみらえれば、同じミスはしなくなります。

あとは、ミスは油断でおきます。患者さんを自分の親族だと思って、対応するだけでも、少なくなります。

そして、なにか変? おや?と思ったときに、しっかり立ち止まってチェックをするようにしないと、想定範囲外のミスは防げません。

人はミスを犯すものだという謙虚な気持ちからはじめて、上記のことをしっかりと気をつけるようにしましょう。

2012年9月3日月曜日

競合、競争

10月から、いままでげんき薬局さんだけでしたが、なんと無謀にも有名な横の和田cafeの2階に、おひさま薬局がオープンします。

まったく、僕とも札幌ハートとも関係ありませんが、近くに開業するのでよろしくお願いしますということでした。

それにより、げんき薬局とおひさま薬局が競合するわけですので、お互い患者サービスなどで差別化して、切磋琢磨していただきたいと思っています。

その過程で、おひさま薬局からもともと仕入れ先であった薬の問屋さんが、げんき薬局に主におろしているので、おひさま薬局とはお付き合いできないといわれたという情報が僕に入りました。

ビジネスにおいて競争は、勝たなければなりません。ただし、勝てば、いいわけではなく、己を磨いて勝たなければいけません。相手を気にしたり、まして邪魔をするなんてことは、絶対やってはいけません。死にものぐるいで仕事をすれば相手にかまう暇はないはずです、相手がどうのこうのと考えている内は、仕事に本気で打ち込んでいない証拠です。

僕もSCVC開業時には、いろんなところが前の病院のことを気にしてお付き合いしてもらえませんでした。(いまは、皆さん付き合っていただいています。)それは、とても大変でしたが、僕にとってはいい刺激でよかったのですが、同じような思いはさせたくないと思います。

げんき薬局さんは、確認したところなにもしていないことがわかり安心しました。

相手を蹴落として、勝つなんてことは、仁義礼智信に反します。美学のある勝ち方をして欲しいとおもいます。そして相手に勝てるとわかったら、武士の情け、情をもって、接して欲しいとおもいます。

相手の悪口をいったり、誹謗中傷したりすれば、それは、それを言っている人の品位をさげます。そして、それは必ず自分に返ってきます。

すべてにおいて、原理原則は、他人に惑わされることなく、自分が正しいと思うことを真摯にやっていきましょう。

2012年9月1日土曜日

下肢動脈治療

当院の方針では、腸骨動脈のインターベンションは、ステント治療を基本にしています。

大腿動脈以下の治療については、バルーンのみを基本をしています。

とくにSFAのCTOについては、1.5mmJのナックルでのバルーン形成術のみで、治療を終了しています。一年のTVRは、30%くらいです。

なぜ、ステントをおかないのか?よく質問されます。

まず、ステントフラクチャーなど、足は歩かせないといけないので、当然いまのステントではまだ、構造上の不安があります。それと再発時にステント内血栓で来られ、次の治療法がレーザーを除けば確実な治療法がないことも問題です。また、DFAとの分岐部にステントがジェイルするとDFAの血流を悪化させて再発時、虚血症状を悪化させる可能性があります。

一番大きな理由は、SFAのCTOの再発時には、間歇性跛行がまたでるくらいで、心臓と違い生命予後に関係ないので、バルーンで治療して再発すれば再度バルーンで治療をして、将来良いデバイスなどがでるのを待つもしくは、その間にどんどん歩いてもらって、虚血に強くなってもらうなどがあります。ステントを入れて、再発させるともっとわるくするので、ステント治療によるメリット(一年ぐらいの再発が20%くらい少ないくらい)より、ステント入れるデメリットを感じているので、患者さんには、治療をするときには、一生お世話するので、再発を覚悟で治療をうけてもらいます。

という理由で当院では、SFAのCTOでも、症状がない、歩けないなどの患者さんは当然治療をしないで内科療法でみている症例もあります。

ただし、CLIになると別です、CLIの場合は多くはBKに病変があり、SFAとBKで悪さをしています。この場合は、救肢を目的にするので、必要に応じてステントをいれます。ただし、潰瘍までいっていない症例については、バルーンでSFAだけを治療して様子みることはあります。

結論としては、簡単です。大腿動脈にfull metalというのは、もし自分なら入れて欲しくないので、患者さんにも、避けるようにしています。